労働者災害補償保険法 > 第1章 「総則」(労働者災害補償保険法の全体に関する基本的事項について)

【強制適用事業】

労災保険法においては、労働者を使用する事業を適用事業とする。
労災保険法は、個々の「労働者」ごとではなく、「事業」ごとに適用される。
原則として、労働者を1人でも使用する事業は、当然に労災保険が適用される(強制適用事業)。

【暫定任意適用事業】

次の事業については、当分の間、労災保険の適用が任意とされている(暫定任意適用事業)。
① 農業
常時5人未満の労働者を使用する個人経営の事業。ただし、(ⅰ)一定の危険又は有害な作業を主として行う事業又は(ⅱ)農業関係の特別加入をしている事業主が行う事業を除く。
② 林業
労働者を常時には使用せず、かつ、年間使用労働者延人員が300人未満である個人経営の事業
③ 水産業(船員法1条に規定する船員を使用して行う船舶所有者の事業を除く)
常時5人未満の労働者を使用する個人経営の事業であって、(ⅰ)総トン数5トン未満の漁船により操業するもの、(ⅱ)災害発生のおそれが少ない河川、湖沼又は特定の水面において主として操業するもののいずれかに該当するもの

【適用除外】

①国の直営事業及び②官公署の事業(労働基準法別表第一に掲げる事業を除く)については、労災保険法は、適用しない。
① 国の直営事業→現在は存在しない。
② 官公署の事業→国家公務員には、国家公務員災害補償法が適用され、地方公務員には、原則として、地方公務員災害補償法が適用されることから、労災保険法が適用されるのは地方公務員のうち、「現業の非常勤職員」に限られる。

【労災保険における「労働者」】

労災保険における「労働者」とは、「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」をいい、労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ない。
労災保険法が適用されない者としては、下請負人、同居の親族などがある。また、法人の代表取締役や自営業者、海外派遣者についても、労災保険法が適用されないが、特別加入をすることで労災保険法が適用される。