例題
鶴と亀が合わせて10匹います。足の本数の合計は32本です。鶴と亀はそれぞれ何匹いますか。
この例題のように、1種類当たりの数が異なる2種類以上の人や物の合計が分かっているときにそれぞれいくつかを求める計算を鶴亀算といいます。例題では、「鶴の足が2本、亀の足が4本」で、1種類当たりの数が違い、合わせて10匹いて、「足の合計が32本」とわかっています。鶴と亀の足の合計本数に注目する「元祖鶴亀算」です。
鶴亀算は、中学校2年生で習う連立方程式の文章題という扱いになります。
2種類の場合は、片方をx、もう片方をyとおいて2つの式を連立させて解けば解答にたどり着けます。
以下、例題を用いて連立方程式の立て方、その解き方を説明していきます。
解説
鶴がx匹、亀がy匹いるとする
「頭の数」に注目した式
x+y=10・・・・・・①
「足の数」に注目した式
2x+4y=32・・・・②
x+2y=16 ・・・②÷2
―
)x+ y=10 ・・・① 加減法
y=6 ・・・亀が6匹
x+6=10
x=4 ・・・・・鶴が4匹
解答
鶴は4匹(羽)いて、亀は6匹いる
類題①
1個350円のガトーショコラと、1個240円のショートケーキと、1個200円のシュークリームを組み合わせて、ケーキセットをつくることにしました。
これについて、以下の問いに答えなさい。
(1)ガトーショコラとシュークリームを合わせて9個のセットにしたところ、ラッピング代が150円かかり、合計代金は3,000円となりました。
このとき、シュークリームを何個買いましたか。
(2)ショートケーキとシュークリームを合わせて12個のセットにしたところ、ラッピング代が130円かかり、3,000円を払ったら150円のおつりが来ました。
このとき、ショートケーキを何個買いましたか。
解説(1)
ガトーショコラの数をx個、ショートケーキの数をy個、シュークリームの数をz個とする
「個数」に注目した式
x+z=9・・・・ ・ ・ ・・①
「金額」に注目した式
350x+200z+150=3,000
350x+200z=3,000-150 =2,850・・ ②
7x+7z=63 ・・・①×7
―
)7x+4z=57・・・ ②÷50
3z=6
z=2
解答(1)
シュークリームを2個買った
解説(2)
ガトーショコラの数をx個、ショートケーキの数をy個、シュークリームの数をz個とする
「個数」に注目した式
y+z=12・・・・ ・ ・ ・・①
「金額」に注目した式
240y+200z+130=3,000-150(おつり)
240y+200z=2,850-130=2,720・ ・ ・ ・ ②
6y+5z=68 ・・・②÷40
-
)5y+5z=60・・・ ①×5
1y =8
解答(2)
ショートケーキを8個買った
類題②
ある商店では、パイナップルジュースとグレープジュースとを箱詰めで販売しています。
2本入りの箱と3本入りの箱の2種類があり、2本入りの箱には、パイナップルジュースとグレープジュースが1本ずつ、3本入りの箱には、パイナップルジュースが1本とグレープジュース2本が入っています。
このとき、以下の問いに答えなさい。
(1)8月はとても暑く、全部で600箱販売し、その中のジュースの本数は1,420本でした。3本入りの箱は何箱販売しましたか。
(2)9月に入り、突然涼しくなったことから、パイナップルジュースが155本、グレープジュースは、185本しか売れませんでした。2本入りの箱は何箱販売しましたか。
解説(1)
一見、ジュースの本数に目が行きますが、問題では箱の数を聞かれているので、文字としては「箱の数」を設定します。
つまり、販売した2本入りの箱の数をx箱、 3本入りの箱の数をy箱とします。
「箱」に注目した式
x+y=600・・・・・・・・①
「ジュース」に注目した式
2x+3y=1,420・・・・②
2x+3y=1,420 ・・ ②
―
)2x+2y=1,200 ・・ ①×2
y= 220
解答(1)
3本入りの箱を220箱販売した
解説(2)
「箱」に注目した式
x+y=155・・・・・・①
※2本入りの箱にも、3本入りの箱にもパイナップルジュースは1本ずつ入っているから、売れた箱の数とパイナップルジュースの本数は一致する
「ジュース」に注目した式
2x+3y=155+185・・②
3x+3y=465 ・・・ ①×3
―
)2x+3y=340 ・・・ ②
x=125
解答(2)
2本入りの箱を125箱販売した