第3課題 国内・海外の観光デスティネーションと世界遺産

7.海外の世界遺産

海外の世界遺産【文化遺産】(ⅰ)人類の創造的資質を示す傑作
※人間の創造的才能を表す傑作である。

タージ・マハル:インド 文化遺産

■ インド北部のアーグラにある、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、死去した愛妃ムムターズ・マハルのため建設した総大理石の墓廟
■ インド・イスラーム文化の代表的建築
■ 常時2万人の労働力を投入し、22年の歳月をかけて、1653年に完成した。
■ 建物も庭園もすべて緻密な計算に基づく完璧な対称性を誇っている。

シドニー・オペラハウス:オーストラリア 文化遺産

■ シドニーにある20世紀を代表する近代建築物である。ポート・ジャクソン湾に突き出したベネロング・ポイントの突端に位置する。
■ オペラ・オーストラリア、シドニー・シアター・カンパニー、シドニー交響楽団の本拠地である。
■ 設計はデンマーク人のヨーン・ウツソンで、貝殻やヨットの帆のように見える独特かつ複雑なデザインが特徴である。
■ コンサートホールには、「グランドオルガン」がある。
海外の世界遺産【文化遺産】(ⅱ)文化交流を証明する遺産
※ある期間又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである。

アンコール遺跡:カンボジア 文化遺産

■ カンボジアの北西部、トンレサップ湖北岸のシェムリアップの北側に位置するクメール王朝時代の遺跡群
■ ヒンドゥー教の世界観を具体化した世界最大級の石造寺院である。
■ ヒンドゥー神話を基にした「乳海攪拌」や「ラーマーヤナ」にまつわる壮大なレリーフを見ることができる。
■ 日本やフランスの長期にわたる積極的な修復支援が行われ危機遺産から解除された。

ウィーン歴史地区:オーストリア 文化遺産

■ オーストリアの首都。古代ローマ時代からの歴史を持ち、13世紀以降は名門王家ハプスブルク家の支配の下、城塞都市として発展した。
■ モーツァルトやベートーヴェン、シューベルトなど多くの作曲家が活躍したことから近世以降は「音楽の都」と呼ばれている。
■ 聖シュテファン大聖堂は、ゴシック様式の建築で、芸術と宗教を肌で感じられる。
■ 環状道路「リンク・シュトラーセ」は内側の城壁を取り払ってつくられた。
海外の世界遺産【文化遺産】(ⅲ)文明や時代の証拠を示す遺産
※ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証である。

古都アユタヤ:タイ 文化遺産

■ タイの中部、首都バンコクの北約70㎞に位置するアユタヤにあるアユタヤ王朝の遺跡群
■ アユタヤは、1351~1767年に栄えたタイ族の王朝で、東アジア国家、東南アジアの諸島、アラブ・ペルシアなどとの交易で栄えた王朝である。
■ ワット・プラ・シー・サンペット、ワット・ロカヤ・スタなどの上座部仏教の寺院跡や、かつてのアユタヤ朝のバン・パイン宮殿跡などが残っている。

モン=サン=ミシェルとその湾:フランス 文化遺産

■ モン=サン=ミシェルは、フランス西海岸のノルマンディー地方南部に位置するサン・マロ湾上に浮かぶ小島、およびその上にそびえる修道院である。16世紀に完成したカトリックの巡礼地である。
■ サン・マロ湾はヨーロッパでも潮の干満の差が最も激しい所として知られる。
■ 8世紀に最初の教会が建てられ、ベネディクト派の修道院となった。11世紀から拡大工事が行われ、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス様式の建物が次々に加えられた。14世紀の百年戦争では要塞となり、フランス革命後は一時牢獄となったこともある。
■ 「西洋の驚異」、「海上のピラミッド」と呼ばれる。
海外の世界遺産【文化遺産】(ⅳ)建築・科学技術の発展を証明する遺産
※建築物、その集合体、科学技術の集合体、あるいは景観を代表する顕著な見本である。

フエの建造物群:ベトナム 文化遺産

■ ベトナム中部のトゥアティエン=フエ省の省都。19世紀初頭から20世紀半ばまで約150年にわたり続いた、ベトナム最後の王朝であるグエン朝の都
■ 緩やかに流れるフォン川の河畔に王宮や歴代皇帝の帝陵を残す古都
■ 旧市街は城壁に囲まれた碁盤の目状の方形都市である。
■ 王宮は中国の紫禁城をモデルに4分の3の縮尺でつくられた。
■ 世祖廟などのベトナム伝統建築の建物もある。「ベトナムの京都」とも呼ばれる。

アントニ・ガウディの作品群:スペイン 文化遺産

■ アントニ・ガウディの作品群はスペインのバルセロナにあるアントニ・ガウディの建築作品群のことバルセロナはカタルーニャ州の州都であり、バルセロナ県の県都
■ スペインの生んだ天才建築家ガウディによる7つの作品が含まれる。
■ サグラダファミリアは、1882年に着工した大聖堂。バルセロナのシンボル的存在である。
■ グエル公園、グラシア通りにあるカサ・ミラ、豪華な邸宅グエル邸などがある。
海外の世界遺産【文化遺産】(ⅴ)独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産
※伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である。

アルベロベッロのトゥルッリ:イタリア 文化遺産

■ イタリア南部のアルベロベッロにある小さな集落。「トゥルッリ」と呼ばれるこの地方独特の伝統家屋群が対象である。
■ トゥルッリは白い漆喰塗りの壁に円錐形のとんがり屋根が特徴的で、独特の円形住宅
■ スペイン統治時代に、税金逃れのために壊しやすい家を造ったのがトゥルッリのはじまりといわれている。現在、1,000軒以上のトゥルッリがある。
■ 日本の世界遺産の白川郷がある岐阜県白川村とは姉妹都市の関係にある。

マラケシュの旧市街:モロッコ 文化遺産

■ マラケシュは、モロッコ中央部、サハラ砂漠西方に位置する都市。マラケシュは、ベルベル語で「神の国」を意味する。
■ マラケシュは、その街の美しさから「南の真珠」と呼ばれ、マラケシュ自体は新市街と旧市街(メディナ)に分けられる。
■ 旧市街は、かつては北アフリカ最大のイスラム交易都市として繁栄を誇った。
■ 旧市街のシンボルであるクトゥビーヤ・モスクには、ミナレット(尖塔)が併設されている。
海外の世界遺産【文化遺産】(ⅵ)歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術と関係する遺産
※行事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と関連がある(この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。

アウシュヴィッツ・ビルケナウ ナチス・ドイツの強制絶滅収容所:ポーランド 文化遺産

■ ポーランド南部に位置する、ナチス・ドイツが第二次世界大戦中に人種差別による絶滅政策(ホロコースト)および強制労働により、百万以上の犠牲者を出した強制収容所である。
■ 収容された90%がユダヤ人であった。アウシュヴィッツとビルケナウの2つの収容所から構成されている。
■ 博物館では当時のまま保存されている収容棟やガス室を見学することができる。
■ 20世紀最大の「負の遺産」

自由の女神像:アメリカ 文化遺産

■ 自由の女神像は、アメリカのニューヨーク港内、リバティ島にある像である。正式名称は「世界を照らす自由」、アメリカの自由と民主主義を謳っている。
■ アメリカ独立100周年を記念して、独立運動を支援したフランス人の募金によって建造・贈呈され1886年に除幕式が行われた。
■ 設計にはフレデリク・バルトルディとエッフェル塔の設計者でもあるギュスターヴ・エッフェルが係わっている。
■ 右手にたいまつ、左手には独立宣言書を持っている。